仮想通貨(ビットコイン)をコツコツ積立しています。もちろん使っているのは「ドルコスト平均法」で利用できる「Zaifコイン積立」なのですが、思わぬ桁違いの利益が出ていて嬉しい半面、心配なのは確定申告。
仮想通貨の確定申告の法整備は整ったばかりで、今後も大きく改正されていきそうな気がしますが、ビットコインはやはり「雑所得」で決定です。
「仮想通貨の税金が発生するタイミング!」にもある通り、所得税区分は「雑所得」で、「利益が出たタイミングで課税」され、「売買手数料は経費」となり、確定申告には「年間の合計損益」を用意する。という結果になりました。
今回は、ビットコインを含む仮想通貨の確定申告で最も疑問が多いであろう必要書類をおさらいしておきたいと思います!
仮想通貨の確定申告に必要な物リスト
仮想通貨で利益が出てしまって確定申告をする場合に、必要になる書類一覧は以下です。
自営業の必要書類が少ないのは気のせいですよ。だって、仮想通貨の利益がなくても確定申告を行う人じゃないですか。雑収入に記入するだけです嫌だなぁ言わせないで下さい。
給与所得者の場合
- 確定申告書AまたはBのいずれか
- 源泉徴収票
- 仮想通貨の取引明細書
- 控除証明書(受ける場合)
- マイナンバー確認書類
自営業・フリーランスの場合
- 仮想通貨の取引明細書
自営業の場合、別で事業所得があるわけですので、仮想通貨は完全に雑所得に記入するのみです。
心配なのは「仮想通貨の記帳もしないといけない?」という部分ですが記帳も必要ありません。
まず必要なのは1月~12月までの仮想通貨の取引明細書
あれ?雑所得は添付書類は必要ないはずだよね?
たしかに雑所得の場合、仮想通貨の計算書や明細書の提出義務はありませんが、計算の証拠がないと「税務署からのお尋ね」や「税務調査」や「指摘」があった時に、証明できなくなってしまいます。
仮想通貨は国税庁から細かい手引きが出されるような状況なので、こういった書類一枚がとっても重要です。
FXの過渡期にもありましたよね?FX脱税主婦・・・追徴課税の金額を聞いたら、この書類を用意するのも全然苦労の内に入りませんね。
と言っても取引履歴を保存しておけば十分です。だって雑所得ですから。
仮想通貨の年間取引報告書
本来であれば、仮想通貨取引所にも年間取引報告書を発行してくれるサービスがあれば助かりますが、仕組みがまだ整っていません。こればかりは、急成長中の分野なので仕方がありませんね。
というわけで、自分が保有する各仮想通貨取引所の取引履歴を保存しておきます。
Zaif取引履歴ダウンロード
Zaifの場合だと「取引履歴」→「絞り込み検索」でその年の取引履歴が一覧で取得できます。
さらに、取引履歴をCSVでダウンロードしたり絞り込み検索も可能です。
bitFlyer取引レポートダウンロード
bitFlyerの場合だと「お取引レポート」→「すべてのお取引をダウンロードする」でExcelがダウンロードできます。
銀行通帳のようにとても見やすい状態でダウンロードできるのはさすがです。
現時点では、この履歴が仮想通貨の取引明細書として十分だね。
他の主要な取引所でもダウンロードする仕組みが揃っているので、自分がその年に利用した取引所は全てダウンロードしておきましょう。
仮想通貨の利益の計算方法
仮想通貨の利益の計算は思っているよりも簡単ではありません。
このような単純な計算になります。複数の取引所やウォレットがある場合には合算できます。
では一つ、国税庁が発表した文書に含まれる例を見てみましょう。
5月20日 0.2 ビットコイン(支払手数料を含む。)を110,000円で売却した。
この場合、
仮想通貨で得た所得(利益)はいくらでしょうか?
【売却価額】【1ビットコイン当たりの取得価額】【支払ビットコイン】【所得金額】
おめでとうございます。10,000円の利益(所得)です。
ただし、仮想通貨って買い増ししますよね。
仮想通貨の取得単価(取得価額)の計算方法
同じ仮想通貨を買い増しした場合の計算方法について国税庁の公式見解が発表されています。
同一の仮想通貨を2回以上にわたって取得した場合の当該仮想通貨の取得価額
の算定方法としては、移動平均法を用いるのが相当です(ただし、継続して適用
することを要件に、総平均法を用いても差し支えありません。)。
計算の面倒な移動平均法を使わずにありがたく「総平均法」の計算を使わせてもらいましょう。
2,000,000円で4BTC購入
1,600,000円で2BTC購入
取得単価は・・・
(2,000,000円+1,600,000円) ÷ (4BTC+2BTC ) = 600,000円/BTC
これがわかれば、売却金額を元に、
と、計算できるわけですね。
そうです。
取引回数が増えれば増えるほど面倒になってくる仕組みなので、ビットコインなどの仮想通貨取引を行う時は一つか二つの取引所に絞るのも、確定申告を楽にするためのテクニックです。
特にbitFlyerの明細はダントツで使いやすいので、おすすめです。
さらに日本の仮想通貨の中核を担う、Zaifも欠かせません。
会計ソフトで仮想通貨の確定申告
クラウド会計各社では、仮想通貨への対応が始まっています。それぞれ対応する取引所に差異があるので、事前確認の上クラウド会計を検討してみましょう。
freee for 仮想通貨
freeeでは、2018年02月05日より「会計freee for 仮想通貨」を無料リリースしています。
取引履歴をCSVを取り込むだけで総平均法で損益通算を自動算出するツールが利用できます。
freeeへの登録をすると、そのまま確定申告書類までを作成できるので、すでに利用している方だけでなく、初めての仮想通貨確定申告でも迷わず利用ができそうです。
また、freeeでは、株やFX取引、医療費控除、国民年金や国民年金基金、生命保険や地震保険の控除、配偶者控除に加え、セルフメディケーション制度での購入医薬品の控除などにも対応しています。
仮想通貨の利益計算の注意点
- 保有している仮想通貨を売却しなければ確定申告は必要なし!
- 仮想通貨を他の仮想通貨にトレードした場合も、その仮想通貨を売却した時と同様に利益計算をしなければいけない!
- 取得や売却にかかった手数料は経費になるので、所得から引ける!
- 仮想通貨で物を買った時は計算式の「売却金額」を「商品金額」に置き換えて計算!
この4項目が特に重要なポイントになります。
まず、売却金額が決まっていない状態では利益はわかりませんので、確定申告は不要です。含み益をいくら抱えても一円も税金が取られませんが、利確した瞬間に税金の対象になります。
仮想通貨同士の交換も、交換元の仮想通貨を売却したものとして計算しないといけません。日本円にしたら課税ではないので注意しましょう。
仮想通貨の取得にかかった費用(手数料など)はきちんと経費になるので、忘れずに計算しておきましょう。
仮想通貨での支払いに対応する店舗も今後増加してきますが、物を購入した時も同じく仮想通貨売却と同じ計算をしていく事になります。
うん。
これは自営業を長くやっているから流れがつかめるけど、初心者にとってはとっても面倒くさいですね。
不安な人は、税理士費用を抑えられる「税理士ドットコム」などで相談できる税理士を探した方が安心かもしれません。
今後も各所でこうしたお金の流れが把握しにくい問題の為に色々動いている方々がいるようなので、もっと使いやすくなる事を祈りながら確定申告をこなしましょう。
仮想通貨のまとめ
今回、国税庁から正式な仮想通貨に関する計算方法が公開されて、今まで憶測で語られていた「仮想通貨間は非課税」という見解も見事に打ち砕かれました。
雑所得の税金は高いので、利益があったと思って高額な買い物をしてしまった後に・・・税金!とならないようにきちんと計算して把握しておくのも大事ですね。
仮想通貨の確定申告に必要な書類は多くはありませんが、その計算方法の面倒さで「今年は仮想通貨で利益が出たけど確定申告しない」という選択をしてしまうと「ネット収入を確定申告しないとバレて税務調査が入ります!」のような自体になりますので注意しましょう。
というか、せっかく世の中を便利にする為の仮想通貨で、手軽な取引を実現しようとしている中・・・この確定申告と税金は少し厳しいですよね。
仮想通貨のような短期流動性の高い投機取引を行うならば、長期安定投資は必須です。「将来に不安なフリーランスこそ「ロボアドバイザー資産運用」という選択肢!」のような資産形成はおすすめです。
アイラブフリーランス!